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「川の熊野古道」で古式ゆかしい伝統行事
2015-04-14
いまでこそ熊野三山は三つの神社の総称とされていますが、本来は、熊野川を御神体とする本宮、那智の滝を御神体とする那智、神倉山のごとびき岩をご神体とする速玉はそれぞれ独立した信仰対象でした。長い月日の中で、ルーツの異なる三社は融合し「熊野」としてあがめられてきたのですね。
そんな悠久の歴史を持つ熊野にはたくさんの伝統行事が守り受け継がれていますが、中でも「熊野川」と速玉さんにちなんだ行事をご紹介します。
【御船祭】
常世から来たご神霊が熊野川を遡上して御舟島に鎮座したのち、乙基河原をへて新宮に遷座したという熊野権現来臨の様子を再現したご祭礼です。 粛々と執り行われる神事のメインイベントが「御船祭」。ご神霊の乗った朱色の神幸船と神職と楽人が乗り込んだ斎主船が諸手船に曳航され川を進むのですが、これらをさらに9艘の早船が先導します。この早舟、ほんとに速い!この9艘の競漕は必見です三反帆で巡る「川の熊野古道」
2015-04-14
みなさんご存知の熊野古道には、伊勢路、大辺路・中辺路・小辺路などたくさんの徒歩ルートがありますが、世界でも珍しい「川の熊野古道」があるんです。
熊野信仰が最も盛んだった、平安時代末期から鎌倉時代初期には、「蟻(あり)の熊野詣」という言葉があったそうです。これは、蟻が行列を作るように多くの人々が列をなして熊野古道を歩いていたという光景を写した言葉らしく、当時の熊野の盛況振りがうかがえます。
法皇や上皇も熊野を詣でましたが、彼ら殿上人やセレブはもっぱら「川の熊野古道」を選び、三反帆と呼ばれる帆掛け船で川をさかのぼったそうです。
最近になって、この三反帆が復活!観光とレジャー、また熊野川の自然にふれるエコツアーも企画されるようになりました。
あぐりこくらぶでも、「産地めぐりと三反帆の旅」を計画中。楽しみにしてください!